ふと目に留まったので衝動買いした本が意外に良かったので感想を書いてみようとといった感じです。
書籍の感想
この本は、電子書籍はなく紙媒体で買った方が良いと感じた本です。
私は電子書籍で買って失敗したと思いました。
といのも、本の冒頭にこのように書かれています。
迷ったとき、
悩んだとき、
心を奮い立たせたいとき-----
目をつむり
好きなページを
開いてみてください。」
そこに、
あなたのヒントになる
「言葉」が
きっと見つかるはずです。
キャリアを切り開く言葉71 「自分の強み」に磨きをかけるより抜粋
この本は冒頭から読み進める本では無いです。書棚の片隅に常に置いておき、決断しなくてはいけないとき、うまくいってないときなど、何か言葉が欲しくなったら適当に開く本なのです。
なので電子書籍には向かないのです。
電子書籍で買った私は、本を開いてスライダーで適当にページ送りをして開いたそのページを読むようにしています。
よく有るビジネス書では無いから作者が出会った人との会話を追体験できる。
よく有るビジネス書では、あらかじめ重要な場所を太文字にしていたり、マーキングされていたりしていますが。
この本はいっさいありません。
だから、3ページほどの物語から自分なりの解釈で受け止めることができるんです。
太文字はありがたい時もあるのですがある意味作者の考えを押し付けられてる感覚があります。
ですが、この本のように文脈から読み取らせるのは自分の意思で判断しているので作者から押し付けられたのではなくて自分の意思になるのです。
それが自分の糧になったりします。
おそらくは、その時の心境や状況、立場によって同じエピソードを異なって読み取れるかもしません。
でも思想を押し付けられたのではなく、人の物語を汲み取ってるのでいつまでも色褪せることはないんです。
異業種の言葉がシステムエンジニアにも通ずる
建築家の谷尻誠さんとの対談について書かれているですが、
「まずは言葉」から考える、という話です。
建築を設計するときには、①まずコンセプトを言葉で定義する→②その後、建築物を設計していく、という順番で行うそうです。その理由を谷尻さんは
「言葉を先に決める。形を先に決めるとその先に広がりがない」
と表現していました。
キャリアを切り開く言葉71 「自分の強み」に磨きをかけるより抜粋
昨今はアジャイル開発が一つのムーブメントになっているのですが言語化する工程を省いて作ってしまおうという人が多くいます。
本来はきっちりとした仕様書を作成する必要はないのが正しいのですが、自分が都合が良いように解釈して文章化しないと解釈してしまう人が居ることに戸惑っておりました。
お客様と会話の中で訂正が入る可能性が有るのに、テンプレートの窮屈な書式に合わせて仕様書を書くことが開発のスピード感を損なうから省略しましょうという本来の意図が失われてしまってるんです。
普段ぼんやりと思っていることが言語化されて目の前に現れると、改めて自分の仕事への見直しにつながったりしています。
そんな刺激のが有る本になっています。
締め
おそらく、仕事に携わり人と関わり続ける限り色々な局面に遭遇する事になるかと思います。
そんな時にこの本を開いて読む事で何かのきっかけになるのではないか?そんな予感させてくれる本です。